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2008.10.07

真夜中の相棒(テリー・ホワイト)

081007

真夜中の相棒
テリー・ホワイト (著), 小菅 正夫 1983

天使のように人を殺めるジョニーとその相棒、マック、そして追う刑事サイモンの物語。
本編は3部構成になっています。

1部はジョニーとマックの出会いから現在まで。
ベトナムの戦地で出会います。帰国してからは身寄りのない二人は、一緒に暮らし始めます。
ジョニーは自閉症で少し知恵の遅れた金髪の綺麗な美青年、愛読書はテレビガイド。
テレビを見て、たまに西部劇の映画を見に行き、アイスクリームを食べること。それと拳銃の腕前が凄いこと、それだけ。
中年マックは、賭博場へポーカーをしに行き、女を抱くだけ。それだけの破滅型。
やがてマックに言われるままに、ジョニーはにっこりと(マックに従順に、嫌われないために)人を殺し、殺し屋家業を始めます。
二人して、強烈な共依存関係。特にマックの救われない共依存。こいつには俺が必要なんだ、と。

2部はバカな刑事、サイモンが主人公。
ジョニーが殺すのは暗黒街のボスのような人物ばかり。
その中の一人を殺したとき、潜入捜査をしていた刑事、サイモンの相棒を殺していたんです。
全く手がかりはないのにも関わらずサイモンは捜査に没頭します。
その捜査の異常さは常軌を逸したもの。やがて警察は首になり、家族からも家を追い出されます。
でも狂気の捜査が実って、二人の手がかりをつかみます。

3部はとうとう犯人と出会うサイモン。
そして、結末。
意表をつく衝撃的な結末です。

ばかなマック。
もっとバカなサイモン。
可哀想なジョニー。

こいつには俺が必要なんだ…、と(by サイモン)。

この作家は女性だと、読んだあとから知って、びっくり。

粗野で荒っぽい男性の内面描写に多くのページが割かれていて精細、とても面白かったですね。
思い返してみると、その描写は、細やかな神経が行き届いていて、リアリティーに溢れている。
すさんだ世界を鷹揚に包み込んだその描写は、血生臭くない透明感は、女性の目だからこそ、とも思えて来ます。

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