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2008.09.01

シーラ(トリイ ヘイデン)

080901
シーラという子―虐待されたある少女の物語
トリイ・L. ヘイデン (著), Torey L. Hayden (原著), 入江 真佐子 (翻訳)
1980(原著)、1996(日本語訳)

6歳の少女シーラがとんでもない事件を起し(とてもここで書く気が起きないような)、新聞に載る。
生まれてからずっと肉体的にも精神的にも虐待され、笑うことも知らずに泣くことさえ知らずに。
結局どんなことがあったのか多くのことは謎のまま終わってしまうのですが。
そんな少女が、あらゆる障害児教室から見放された子供達を抱えるシーラの教室にやって来たことから始まるノンフィクションです。
やはりとんでもない子で動物的に暴れるばかりで全く手に負えない。トリイが辛抱強く接していき、ほんの少しずつながらも心を開いていくシーラ。
そんな過程の中でシーラがずば抜けた知能の持ち主であることが分かる。IQ180以上の、ほぼテストではこれ以上測れないようなもの。
なんかそれだけにシーラの心の闇、苦悩はより重いものかと。
物語も中盤に順調に回復している中、またもや、より大きな事件が。とても辛くて書けません。
そんなこと嘘だろ。いい加減にして。もう読むのを辞めよう。辛すぎる。

シーラは生死を彷徨うような重傷。それよりも心の傷。
もう、立ち直れない。
でも、健気にもなんとか立ち直ります。
でも、記憶は消せない。

やがて、そのクラスはいろいろな理由でなくなることに。
5ヶ月間ともにした出会いにも、別れが来ます。

「ううん、これ、あたしからのお誕生日プレゼント。こうしてればもう今日は面倒なことを起こさなくてもすむから」

「悪い子になってやるっていったけど、本気でいったんじゃないんだ。いい子にするから」
「トリイのために」
「いいえ、私のためじゃないわ。あなたのためにいい子になるの」

終わり間近のシーラの言葉は、優れた知能を持つだけ合って、他人を思いやりとても大人びたもの。
ほどなくハッピーエンドで終わります。

トリイの対応や言葉に、自分なりにそれは違うだろうとか、そうじゃない、とか。
シーラは今、何を考えている。廻りの対応は。
とか、いろんなことを物語以上に、こうじゃない、ああじゃないとか考えました。

読んだ後も四六時中、場面を思い出したり、考えたり。
ハッピーエンドで終わったけど、その傷はそんなに簡単に癒えるものじゃないし。

とても辛く、憤り、哀しみ、そんな話。
取りあえず、書いて、吐き出しました。

本国では15年後に続編が刊行されたそうです。
日本語版は翌年刊行されたそうです。

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