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2008.09.23

田辺つる82歳(高野文子)

080923

絶対安全剃刀—高野文子作品集
高野 文子 (著) 1982

本の感想ばかりでなく、いろいろ書く事あるんだけど…

1977年から81年に発表された高野文子さんの作品集です。

「田辺のつる」という作品が所収されています。
ボケ老人とその家族の話。
ぼけているので精神年齢が後退していて、話し方や仕草も幼女の様に可愛い。
だから描き方も、おかっぱの幼女のように描かれていて、画期的です。他の家族等はリアルに書かれているのに、つるさんだけ単純な線で非現実的な幼女。
そして孫に冷たくされたときに、出てくる言葉。

家族の暗い過去、暗部(だと思う)がぽろっと出て来て怖いです。

「ふとん」という作品。
こちらは、本物の!おかっぱの幼女が主人公。
お通夜の様。お葬式の様。そしてお墓に埋める。
彼女の。
観音様がとても、とても優しくお出迎えし、お相手し、連れて行ってくれます。
「ねえねえ、かんのん」
「あれ、ほしい、これ、ほしい」

「買ってやるよ」

画風も作風もばらばらなのが並んでいるんだけど、彼女と作品だと分かるような。
どれもこれもさっと読むと分からないような地味なものばかりなんだけど、風刺に満ちて、とても個性的でした。
面白いです!

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