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2006.04.15

烈震(Laurie Lynn Drummond)

烈震といっても地震のことじゃないです。
「強烈に心が震えた」の略語です。

060415 Anything You Say Can And Wiil Be Used Against You / Laurie Lynn Drummond (2006)
あなたに不利な証拠として/ローリー・リン・ドラモンド(ハヤカワミステリ)

元女性警官だった著者が突然警官を辞め、失意のうちに第2の人生として書き始めた10編の短編集。
10編と云っても5人の女性警官の話なので、5編の中編。やがて全ての話が収束して行き、一編の長編…

彼女自身も経験したかもしれない、また同僚の女性警官が経験したかもしれないリアルな話。
犯行現場に残る暴力の跡、被害者の無念などに直面する警官の内面を冷静(時には取り乱しているような)に書かれる。無惨な死体や現場に残る空気を生々しく匂いや手触りを写実的に生理学的に語る。

警官である夫の殉職、父への殺意、交通事故にあって辞職した元警官の苦悩、刑事であった夫の誤認捜査を調査し、様々な無惨な死との直面。

緻密で臨場感溢れるモチーフは5人の女性警官を精神的に、立場的に追いつめる。

と、こういうモチーフを羅列したまさしく短編集かな、と思ったら、9編目の短編集で話が収束してとんでもないことが起こる。

今までのリアルな話から突然フィクションの世界(いや記録からは抹消されているかもしれないけど、多々あったかもしれない)。これ主人公の夢、空想?え〜?本当?そんなことあっていいの?

途中までは主人公がいろいろ入れ替わることもあり読みにくい所もあり、何回か読み直したりしていたけど、ページ数の2分の1近く割かれる9、10編目からは一気に読み進めました。

もう圧巻!最後はどうなるんだろう?

最後は主人公のサラの緊張感がやっと取れつつ、やっと安息出来そう…
なところで終わる。

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