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2006.03.07

コントラプンクトゥス第14番(Glenn Gould)

060307 Bach: The Art of the Fugue / Glenn Gould(1962~1981)

前半の録音(コントラプンクトゥス第1番から第9番)はオルガンでの演奏。
ネオバロック様式のチャーチオルガンでのゆったりと、レガート奏法を執拗に避け、独自の録音美学に基づき、レジストレーションも本番直前に決める。

そして、後半はピアノでの演奏。前半と重なる曲もあるけどまた違った味わい。
コントラプンクトゥス第1番から未完のフーガ(コントラプンクトゥス第14番)へと、平穏と敬虔さを兼ね備えてレクイエムが歌われる。
終わる事のない薄い灰色が無限に続く。
静寂で厳粛な世界。
荒涼とした色も光も動かさない世界。

未完のフーガで対位主題にBACHの名が持ち込まれたところで作曲者は死去する(第239小節)。
グールドの演奏は第233小節でいきなり途絶する。
最後の音を弾いた瞬間、感電したように左手をさっと持ち上げる。
映像は静止し、腕は宙で凍り付く…

あらゆる音楽の中でこれほど美しい音楽はない。

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