どきどき_本文(The Pretty Things)
そういう訳で書きます。
The Pretty Things / Parachute(1970)
アルバムの始まりはオーケストラを逆回しで再生したような音です。フェイドアウトと共にアコギのストロークがフェイドイン。ドラムのブレイクで始まる印象的なギターバッキング。アートな演奏とアナーキーなボーカル。
そう、これこそ去年の記事(10/28)で探していた緊張感。たった2分弱のこの曲「Scene One」でノックアウトです。
メドレーで始まる次の曲「The Good Mr. Square」はファルセットボイスとコーラスがきれいなバラッド。そうこの落差なんです。
さあサビかと思うともうそれは次の曲「She Was Tall, She Was High」。
続く曲もバラッド。きれいなアルペジオパターンの甘い曲「In The Square」。この曲の展開部の美しさは特筆もの。きれいなベースライン、甘いトーンのギター、シタールっぽい音。
続く曲もメドレー。甘いメロトロンフルートのきれいな曲「The Letter」。
少しずつオルタナ系の音になっていく「Rain」。サイケなロックンロール。雨の音、雷の音。
ノリノリのロックンロールは「Miss Fay Regrets」。思わすこの頃のいろんなロックンロールを思い出します。有名なあの曲や、あんな曲や。
この辺りからがクライマックスに突入「Cries From The Midnight Circus」。サイケでアートなロック。ステージ下手からフィルメイが歌いながら登場。ステージ上を動き回りながら歌います。ステージの後方ではほんの一時だけシルエットが浮かび上がり、シェイカーを振る人が出てきたり、ギターをかき鳴らす人が出てきたり、と一瞬だけ音が浮かび上がります。そういう風な音作りがされています。演奏はどんどん熱をおび、陶酔の世界。
次はまたちょっとクールになります「Grass」。魅惑的で幻想的なギターソロが聴かれます。歌の部分とギターの部分がとても危険な甘い香り。
そして独特のハーモニーのロックンロール「Sickle Clowns」。もういっちゃいます。クライマックスです。
前曲の余韻を残してのまたカッコいい曲「She's A Lover」。痺れます。
何とも奇麗で夢幻的なピアノから始まる「What's The Use」。
最後も何とも奇麗なコーラスの「Parachute」。そして、ぶっちゃけていっちゃうと、「ノルウェーの森」から「アビイロード」まで全部入っているんだよ、全体を通して、これが。
そして最後も効果音で終わります。なんかこの音で頭も心臓も破裂しそうになりました。
こんなすごくて感動したアルバムでした。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
実はこのアルバムとかQueenに影響を与えている、と思うのは私だけでしょうか?
投稿: いっしー | 2005.02.24 08:48
クイーンファンの感想が欲しいところですね。
投稿: もこまき | 2005.02.25 00:27